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Confitures De Gagaku

ヨーロッパ発の急進派の動きと相関する特異なシーンを育んだカナダの仏語圏ケベック。その中心人物であり、現代ジャズ拡張実験の尖端を切り拓いた伝説グループNébuの仕掛人としても知られる、作曲家Jean Deromeによる88年作。雅楽と中国の道暦に着想された作曲を基に、陶芸家河井寛次郎らの詩や俳句の引用を組み合わせた大規模なアンサンブルピース。頭上を旋回浮遊する管のしめやかな鳴り包まれる『Ouareau (Haïkus)』など、絶えず揺れ動く有機的な構築美に満ちた全10曲。装画は、この作品の演奏の際にライヴ制作された、アニメーターPierre Hébertによる即興アニメーションの一幕。大推薦盤!

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180
180 South Indian Music On Saxophone By Kadri Gopalnath

ピアノ、ヴァイオリン、大正琴、どんな楽器もまるで先祖代々そこにあったかのように馴染んでしまうインド古典音楽の不思議を体現する、南インドのサックス魔人Kadri Gopalnath。伝統のカルナータカ音楽にサックスを融合するという前代未聞の取り組みに生涯を捧げ、ジャズとの越境コラボレーションにも挑んだ人物。希少になっている85年発表の二枚組。独自に編み出した呼吸法と自ら施した鍵部の改造により、軽やかに踊る淀みない即興にまるで唄うような装飾的トーンが添えられている圧巻の演奏。惜しみなく繰り出される美技のオンパレードに打ちのめされること請け合い。大推薦盤!

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New Hippies Volume 5

世界各地の想像力のホットスポットを結ぶメールアートムーブメントの隆盛によって浮上してきた、それまで知られることのなかった脳内辺境奥地の旅人たちを"New Hippies"と銘打って紹介したベルギー発の名物コンピシリーズの一本。91年発表の第五弾。試聴は、宅録の音情に厚く曇ったメランコリックなタッチが持ち味のフランスのシンセグループA Gethsemaniによる一曲から。その他、ピアノの内部演奏に似たパーカッシブなミニマル変種や、ぎこちないタッチに情緒がかき乱されて不安な気分になること請け合いのシンセの爪弾きなど全14曲。ハンドペイントのアートワークもいい感じ。大推薦盤!

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180
180 Mösiöblö < À Robert Filliou >

自由な即興に取り組みたいすべての人の為の実験室となっているチューリッヒ発のポストフリー最重拠点WIMの設立メンバーでもある、スイスのサックス奏者Christoph Gallio(ex Day & Taxi)。自主レーベルPercaso Productionから発表した01年作。伝統的なメロディーと即興パートをモザイク状に配置した室内楽風の小規模アンサンブルによる、フルクサス作家Robert Filliouの無形ミニマム俳句を基にした奇妙な掌編集。Emmett Williamsによる視覚詩風のアートワークも含めて、全体がしなやかな韻律のリズムによって緊密に組み合わされた、言葉と音楽のパズルといった趣き。こりゃ名盤です。

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Mumbo Jumbo

トライベッカの小さなロフトから始まった芸術家の為のオルタナティヴスペースThe Rouletteの創設者/芸術監督として、長年に渡りニューヨーク下町発の挑発的な音楽カルチャーの尖端を導いてきた功績も大きい、鬼才トロンボーン奏者Jim Staley。Wayne Horvitz、Fred Frith、John Zorn、Bill Frisell、Elliott Sharpといった最前衛の面々と総当たり式に行ったパフォーマンスの模様を二枚のLPに収録した87年作。試聴は、身近なモノなんでも楽器にしちゃう異能打楽器奏者Samm Bennettと拡張ヴォイスパフォーマーShelly Hirschを迎えた一幕から。圧巻の寸断ドラミング(試聴-3)はIkue Mori。大推薦盤!

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180
180 Volition

ジャズとロックの煮えたぎるような熱い融合を核として、ノルディックフォークロアの精神風土や、世界各地の民族音楽から抽出された土着成分をもりもり取り込み、巨大なエネルギーを放つ極めて濃密な混合音楽を生み出したフィンランドのグループKrakatau。異能ギター奏者Raoul Björkenheim(ex Scorch Trio)を中心に、同じくフォークロアの機微をジャズに取り込む作風で知られるJone Takamäkiを含む編成で発表した92年作。試聴は、厚く折り重なった轟音と静寂の陰影の層から浮かび上がってくる、五感を揺さぶる有機的なテクスチュアの奥深さに息をのむ一幕から。大推薦盤!

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Tempo Furioso (Tolles Wetter)

奏者の自由解釈と偶然性の想像力を重視した作曲に取り組み、地図、星座、写真等の視覚的イメージを素材にしたコラージュスコアに基づく作品を残した、ザグレブ出身の作曲家Martin Davorin Jagodic。その姿勢を反映するように、40年に渡ったキャリアで録音物はこの75年作のみ。鳥、海、音声、放送電波などが綴れ織りになった、イメージ揺さぶる騒音の迷宮『Tempo Furioso (Tolles Wetter)』全一曲。拡張的リスニングの為の本盤の使い方が記されたご本人の解説によると、3台〜4台のターンテーブルを使い異なるパートを同時再生すべしとのこと。伊Cramps Recordsの名物シリーズより。大推薦盤!

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180
180 Gravita' Zero

クラシックギター奏者/作曲家Guglielmo Papararoによって録音された77年のライブラリー盤。リリースは、サウンドトラックや放送用音楽の名盤が数多く残された、伊RCAの名シリーズ"RCA Original Cast"。佇まいからして電子音楽と思いきや、ギター、合唱、オーボエ、フルート、トランペット、打楽器等を含む器楽編成に軸を置いた、空想にしっぽり浸れる室内楽集といった趣き。まずは、マッドなギターづかいに圧倒される不協和音の迷宮『Iperspazio』から。続いて、ピアノ奏者Vittorio Montisとコーラスをフィーチュアした、星空をひろげたような幻想的イメージに満ちた一曲『Jonosfera』。大推薦盤!

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Sierra Leone: Musiques Traditionnelles

西アフリカのシエラレオネに住む各民族の音楽を収録した79年作。録音は、50年代から世界各地の民族音楽収集に取り組み、丸ごと博物館に収蔵したい現地録音の名盤の数々を残した、民族音楽学の母ことJean Jenkins。まずは、ポリリズムの滝に打たれてる気分のリンバ族のドラムミュージックから。立体的なテクスチャを添えている鳴り物の響きが絶妙。グリオの家系で受け継がれるケロナルと呼ばれるリュートを演奏するのは、サバンナの遊牧民フラ族。執拗に打ち返すケロナルの爪弾きと男声コーラスの輪舞。次第に高まっていく陶酔的な唄のうねりに包まれる圧巻の音場体験。大推薦盤!

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180
180 Boner

この不穏な装画の作者でもある藤井義之を中心に、PressureやChance Operationといった先鋭的なポストパンクグループで活動した古澤隆広や、民族音楽に着想を得たThe Mask Of The Imperial Family名義での尖り果てた宅録実験作('81)が世代を超えて再発見されている現Qujilaの杉林恭雄が参加した、短命ながらニッポンインディーズ史に鮮烈なインパクトを残したグループBananarians。解散後にTelegraph Recordsから発表した82年作。どこか飄々とした捉えどころのないしなやかさと、UKダブ/ポストパンク由来のむき出しのエッジを備える全7曲。茶封筒に入った手紙風のインサート付き。大推薦盤!

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Sanctuary Mine

終息したかに見えたNYのフリージャズに、青白く燃え上がる鬼火のような冷たい炎を灯したロフトジャズムーヴメント。その最末期の魔窟から現れた歌手/作曲家Amy Sheffer。本盤でもエンジニアとして異能ぶりを発揮しているMarzette Wattsのアンサンブルに、あのPatty Watersと共に抜擢された経歴を持つ筋金入り。自主レーベル第一作目となる80年作。ドぎつい乙女夢想の淵を彷徨う魔性のメランコリージャズ全4曲。匂い立つような空間づかいも圧巻。ESP界隈での名演で知られるダブルベース奏者Steve Tintweissが参加。際どい情緒がモロだしのご本人による装画もすてき。大推薦盤!

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180
180 The Light (Bonjour Madame)

盟友であるMartin KippenbergerやAlbert Oehlenらと共にマルチメディアに渡る挑発的なパフォーマンスを繰り広げたコンセプチュアルアーティストであり、そこから誇張とパロディに満ちた治外法権的アプローチで謎めいた音楽活動にも取り組んだ、オーストリアの奇才Jörg Schlick。ダンスフロアの帝王って感じのフェイクディスコスター設定から始まった変名J.B. Slikによる01年作。持ち前の歌心とダンスミュージックへの解体的アプローチが反応している全5曲。共演は、ウォーホールアイコンとして知られる現代美術家Ultra Violet。Albert Oehlenの自主レーベルLeiterwagen Recordsより。大推薦盤!

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Sunday Palaver

規格外の地球外グルーヴを生み出したクラウトロックの極北Dzyanの異能打楽器奏者Peter Giger。そこから更に深く脳内辺境奥地へと踏み込んでいった70年代模索期を経て、各国の一線のジャズ勢や越境者を巻き込む形で到達した最終形態Family Of Percussion。自主レーベルNågaråから発表した80年作。まずは、持ち前のマッドなシンセづかいで深みというか歪みを添えている鬼才Wolfgang Daunerの存在が際立つ、激ドープな地球外クロスオーヴァー『Circulus Aquae』から。ドラム缶の乱舞『Sunday Palaver』も強力。Alan Skidmore、Trilok Gurtu、Doug Hammondらが参加。大推薦盤!

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180
180 Current Trends In Racism In Modern America (A Work In Progress)

変化、反復、加減速、メモリー、模倣といった、予め定義された様々なタクトの動きによって、即興演奏をリアルタイムで指揮・合成する『コンダクション』と呼ばれる集団合奏システムを考案する異才Butch Morris。85年の歴史的パフォーマンスを収録した名盤。これが、進化し続けながら200回近くもの実践を重ね、数多くの名演を生みだすコンダクションの初演。Frank Loweをはじめとするロフトジャズ人脈に加え、John Zorn、Tom Cora、Christian Marclay、刀根康尚ら、新進気鋭のダウンタウン勢やサウンドアート勢を含む拡張編成。そこはかとなく優雅でどこまでも繊細な破調と調和の綴れ織り。掛け値なしの傑作。

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Things Are More Like They Are Now Than They Ever Were Before

ヨーロッパ発の急進的なロック解体の動きに米国から呼応した、メリーランド州シルバースプリング発の良質レーベルRandom Radar Records(Cuneiform Recordsの前身)の創設者/プロデューサーSteven Feigenbaum。レーベルの看板グループであるThe Muffinsのサックス奏者Tom Scottを迎えて録音された、数少ない自身名義作品のひとつとなる80年作。室内楽調の多重録音アンサンブル、軒先即興セッション、分解されたロックの断片的イメージ、そんな取り留めのない創作のスケッチが環境音と共に綴り合わされた、同氏の頭ん中の覗いてる気分の奇妙なサウンドスケープ仕立て。大推薦盤!

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180
180 Ghana.... Music Of The Northern Tribes

Milford Gravesと人跡未踏の秘境音楽を同次元で捉える並外れた越境感度を持つ鬼才プロデューサーであり、そこから伝説の多文化パフォーマンススペース"SOUNDSCAPE"を立ち上げる、民族音楽学者Verna Gillisの仕事を堪能できる名盤。ガーナ北部で独自文化を維持する6つの部族を訪ねた70年代の現地録音盤。なかでも、ユニークな建築様式で知られるカッセーナ族は音楽もやっぱり独特。中空を浮遊する反復フルートのサイキックな無限輪舞や、コノと呼ばれる伝統弦楽器を用いた、身体の内側からじわりと温めてくるような爪弾きコーラスなど。Verna Gillisの鋭い音楽嗅覚を感じさせる貴重録音の数々。大推薦盤!

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