NEW ARRIVAL 送料改訂のお知らせ |
Things Are More Like They Are Now Than They Ever Were Before
ヨーロッパ発の急進的なロック解体の動きに米国から呼応した、メリーランド州シルバースプリング発の良質レーベルRandom Radar Records(Cuneiform Recordsの前身)の創設者/プロデューサーSteven Feigenbaum。レーベルの看板グループであるThe Muffinsのサックス奏者Tom Scottを迎えて録音された、数少ない自身名義作品のひとつとなる80年作。室内楽調の多重録音アンサンブル、軒先即興セッション、分解されたロックの断片的イメージ、そんな取り留めのない創作のスケッチが環境音と共に綴り合わされた、同氏の頭ん中の覗いてる気分の奇妙なサウンドスケープ仕立て。大推薦盤! LISTEN |
![]() |
![]() |
Ghana.... Music Of The Northern Tribes
Milford Gravesと人跡未踏の秘境音楽を同次元で捉える並外れた越境感度を持つ鬼才プロデューサーであり、そこから伝説の多文化パフォーマンススペース"SOUNDSCAPE"を立ち上げる、民族音楽学者Verna Gillisの仕事を堪能できる名盤。ガーナ北部で独自文化を維持する6つの部族を訪ねた70年代の現地録音盤。なかでも、ユニークな建築様式で知られるカッセーナ族は音楽もやっぱり独特。中空を浮遊する反復フルートのサイキックな無限輪舞や、コノと呼ばれる伝統弦楽器を用いた、身体の内側からじわりと温めてくるような爪弾きコーラスなど。Verna Gillisの鋭い音楽嗅覚を感じさせる貴重録音の数々。大推薦盤! LISTEN |
Apologize / Draw
探求者のあいだで様々な憶測が飛び交うも、未だ謎に包まれたままの80年の自主七吋盤。録音関係者の名前以外にクレジットはなく、連絡先としてサンフランシスコの住所が記されているのみ。探求者によって指摘されている通り、FactrixやMinimal Manといった魍魎が蠢く西海岸の地下魔窟を彷彿とさせる、ヤバさむんむんの逸脱シンセパンクといった趣き。ずたぼろのハンマージャンクビートで迫ってくる『Apologize』ほか全2曲。グループ名(そもそもグループなのかも不明)が印字された茶封筒に、ピクチャースリーヴ、リリックシート、ポスターが封入された魅惑のアートワーク。大推薦盤! LISTEN |
![]() |
![]() |
Coming Forth In Light
80年代英国中部の地方都市を結ぶ宅録実験の地下ネットワークから現れた、シュルーズベリー発の二人組The Land Of Yrx。近隣諸国も巻き込むこのネットワークの前線拠点となって数々の名盤を生んだ、AlanとSteveのFreeman兄弟による良質自主レーベルAuricleから発表した87年作。ライヴやスタジオでの未発表ワークスに、84年の『Cerebration』からのリミックスを加えた構成。コスミッシュクラウトロックからの影響を、宅録スケールのセンスとアイデアでサイケデリックな地球外エレクトロに仕上げた全8曲。ずたぼろの音像をさらに過剰ブーストさせた容赦ないリミックスも強力。大推薦盤! LISTEN |
Überfällig
独自のエコーシステムによって無限拡張化されたギターの響きと脳内辺境奥地の景色とが反応している、70年代コスミッシュクラウトロックの最深到達点『Samtvogel』('74)で知られる、鬼才ギター奏者Günter Schickert(ex GAM)。そこからさらに踏み込んだ仕上がりの79年作。生まれ育った大都市ベルリンの音の体験から構造化されているというミニマリズムの独自解釈と、動物や自然といった環境音を含むオーガニックなイメージとが際どい歪み反応を引き起こしている全4曲。軒先風情あふれる牧歌アシッドフォークも有り。名盤しかない良質レーベルSky Records屈指の一枚。大推薦盤! LISTEN |
![]() |
![]() |
Crossings
とことん手作りな電子音工作と、歪んだ脳内エスノ風景とが反応している謎めいた作品の数々を残した、宅録二人組Port Said。正体は、NYを拠点に活動した端境の住人Stefan Tischlerと、Keelerの名義でも良作を残している電子音楽家Keith Walsh。好事家垂涎のアイテムとなっている自主カセットテープの一本となる83年作。二人の作品にちょいちょい参加しているAnton Tibbeのギターがフィーチュアされている全5曲。目玉は、何処までも連なるリズムボックスのビートとコズミックギターの浮遊ジャム『Samba Del Sol』(試聴-3)。見渡し良好な脳辺境最奥の眺望へとごあんな〜い。大推薦盤! LISTEN |
Muun Music Universe Vol. I - The Peace Church Concerts
即興演奏を通して世界共通言語としての音楽を探求する非営利の学びの庭”Creative Music Studio”を設立し、40年以上に渡って何千人もの参加者と共に音楽の叡智を共有し続けた、現代ジャズ進化史における最大の功労者のひとりである、教育者/作曲家/ヴィブラフォン奏者Karl Berger。Dave Hollandら、CMS最初期の参加者と共にNYの教会で行った74年の伝説的パフォーマンスを二枚のレコードに収録した自主制作盤。試聴は、Richard TeitelbaumのエレクトロニクスとGarrett Listのトロンボーンを含む、再編時MEVに連なる編成による一幕から。森厳とした空間性を湛える静寂に覆われた極上の霊性ジャズ。 LISTEN |
![]() |
![]() |
Ttaango ... In Nickelsdorf
非公認の地下シーンで公然とフリージャズをぶちかまし、70年代〜80年代旧ソ連における空前のジャズ大進化期をぶっちぎりで先導した、リトアニア発の異能三人衆。オーストリアとハンガリーの国境の町ニッケルスドルフで行われた、トリオでの絶頂期の公演を二枚のレコードに編集した86年作。ロシア大衆音楽の王道であるタンゴをはじめ、クレズマーや民謡からの引用乱用に満ちた換骨奪胎の多様式横断パフォーマンス。試聴は、現行のテクノミニマリズムの視点からも再評価されるなど、文脈を超えた存在となっている、特殊打楽器奏者Vladimir Tarasovの解体的ドラミングにイメージ揺さぶられる一幕から。大推薦盤! LISTEN |
Senegal - Musique Des Bassari
豊かな自然環境との密接な結びつきから形成された独自の文化をもつ、ギニアと国境を接するセネガル南東端の丘陵地に住むバサリ族採訪。人類博物館監修の名シリーズに残された81年作。森にすむ精霊の顕現とされる仮面を中心とした宗教儀式や通過儀礼の中で演奏される、他のアフリカ諸民族の音楽とは異なる特徴を持つ音楽を収録。要となるのは、古くから伝わる治金の伝統によって磨かれた、鐘、ベル、鈴といった鳴り物の響き。サイキックな音場を醸し出しているフルートと鈴の輪舞や、まるでチベット仏教のマントラのようにも聴こえる合唱など、異界と地続きの音楽風土を感じさせる一枚。大推薦盤! LISTEN |
![]() |
![]() |
Moinho Da Asneira · À Cerca Da Bela Vista À Graça
Derek BailyやEvan Parkerと並ぶオリジナルインプロヴァイザーのひとりである、英国の打楽器奏者Paul Lytton。西ドイツ生まれの打楽器奏者Paul Lovensとのデュオ名義による、アーヘンの美術館やブレーメンの小さな劇場で行った、78年〜79年のパフォーマンスを収録した80年作。リリースは、両名が運営する自主レーベルPo Torch Records。空間の位相を自在にあやつる両名の人間エレクトロアコースティック状態の響きの錬成術に圧倒されっぱなし。極限まで詰められた対話の距離、そこから不意に噴き出して何処までも無軌道に膨張していく全方位的音楽空間。巨大音量推奨。大推薦盤! LISTEN |
Hommage A Jean Raine
モーター駆動の自作自動演奏機械”メカニウム”との共演の数々でお馴染みのマルチ奏者Pierre Bastien。Nu Creative Methods時代からの盟友Bernard Pruvostらと録音された88年作。50年代前衛芸術運動に連なるベルギーの画家/詩人Jean Raineをテーマにした、全30分のミニアルバム。まるで影絵の世界に迷い込んじゃったようなシュールな味わいは、同年に発表している名盤『Mecanium』を彷彿。全編通して鳴っている、哀愁を帯びた不器用な機械的リズムはメカニウムによるものと思われますが、クレジット等はなく詳細不明。Jean Raineの作品を起用したスリーヴアートも秀逸。大推薦盤! LISTEN |
![]() |
![]() |
A New Sensation In Sound Vol. 8
作編曲家として数多くの名曲を生み出す一方で、放送用音楽業界を拠点に、ムーグなどのシンセサイザーを用いた電子音楽の制作にも取り組み、イージーリスニング/ムードラウンジの香気と型破りな実験性を備える宝石みたいなディスコグラフィーを残した、イタリアの巨匠Giampiero Boneschi。 その極めて独創的な閃きとアイデアが詰め込まれた名物ライブラリーシリーズの74年の第8弾。童心ほとばしるポップで騒々しいお洒落ムーグチューンから、間の抜けた電子ビートが絶妙な脱臼プロトテクノ、ご乱心気味の激フリーキーな電子音の乱舞まで全8曲。名盤揃いの同シリーズの中でも出色の内容。大推薦盤! LISTEN |
Jungle Captive
DIY精神みなぎるローファイな逸脱衝動に、悪魔、魔術、異教信仰といったオカルトのフォークロアと国籍不明のエキゾ妄想を詰め込んだ独自音楽を生み出し、Sun City Girlsの面々とも共演を繰り広げた、デトロイト出身の脳内辺境探検家Eddy Detroit。Sun City Girls所縁の名盤が並ぶMajoraレーベルから発表した97年作。そんな土産物屋スケールのエキゾマインドが溢れる『Seed Of The Oyster』は、この人の代表曲に挙げたい名曲。以降さらに色濃くなっていく、アメリカの山岳フォークやブルーグラスへの不器用なアプローチがまたいい感じ。スリーヴアートもサイコー。大推薦盤! LISTEN |
![]() |
![]() |
1987
作曲家Rick Corrigan(ex Doll Parts)によって、コロラド州ボルダーで結成されたグループArchitects Office。自身の映像を『視覚音楽』と位置づけた実験映画の巨匠Stan Brakhageとの仕事で知られ、ほとんどが無音の同氏のフィルモグラフィーの中で、稀に存在する音楽を交えた実験作のスコアを手掛けた異才。地下音楽ネットワーク最重要拠点のひとつ、伊ADNから発表した87年作。がらくたまみれのアナログ回路から生成される、悪夢とメルヘンがいっぺんにやってきたような魔界音楽の数々。なかでも、狂気が駄々洩れ状態の終盤にかけての魔テープシンフォニーがサイコー。大推薦盤! LISTEN |
Music Of The Ituri Forest
イトゥリの森と呼ばれるコンゴ北東にひろがる熱帯雨林に住む、ムブティ・ピグミーの音楽を収録した61年のレコード。録音は、ピグミー研究の第一人者であり、『森の民』などの関連著作がニッポンでも多く出版されている、英国出身の人類学者Colin M. Turnbull。50年代から始まり、三年間に渡った歴史的録音調査の成果をまとめたもの。お馴染みの超高性能コーラスに加えて、ハープ、弓琴、ツィターといった器楽を用いた録音も多数。まずは、ルケンビ(Lukembi)と呼ばれるサンザに似た親指ピアノを伴って唄う男性の独唱から。五感に染み渡る親密な音楽空間。65年のピクチャースリーヴ新装盤。人類音楽遺産! LISTEN |
![]() |
![]() |
Achwghâ Ney Wodeï
アーティストたちによって占拠された廃病院を発信源とする、80年代パリ発のオルタナティヴアートムーヴメントの最前線から現れた、はみ出しポストパンクグループAchwghâ Ney Wodei。この翌年にも、カンバスに見合立ててダイレクトにペイントした箱にレコードを納めた作品をリリースしていますが、86年に限定リリースしたこの作品も、シトロエンDSを模った石膏オブジェにカセットテープが封入されているという、採算ど返しの手仕事アート仕様(本品はテープのみ)。謎民族音楽調の脱臼ミニマルシンセ『Techno Razz』など、逸脱ど根性むき出しで迫ってくる圧巻の全19曲。大推薦盤! LISTEN |