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A(na)logic Compilation
70年代〜80年代イタリアにおけるポストパンクの未開地であるピエモンテ州南部の地方都市アレッサンドリアを拠点に、各都市で巻き起こっていた急進的な動きとはどこか距離のある独自路線を志向し、映像や身体表現を交えたパフォーマンスにも踏み込んでいく鬼才Roberto Orsettiによって制作された82年の自主制作盤。内輪のシーンを紹介した全3組(10曲)収録のコンピ仕立て。試聴は、各々異なるスタイルのなかに、アンビエントやミニマリズムから抽出された余白の美学を共有する、自身のグループLogic Stylusと単独の宅録プロジェクトMaking Videoから。ご本人から譲って頂いた最後のデッドストック。大推薦盤! LISTEN |
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Orgues-A-Bouche Rituels Des Murung - Bangladesh
ミャンマーと国境を接するバングラデシュ南東の山深い丘陵地帯に住む、ジュマと呼ばれる山岳先住民に属する少数民族ムルン族の音楽。フランスの世界音楽文化会館の招聘を受け、はじめて山を離れて演奏した97年の歴史的パリ公演の模様を収録。この魔法みたいな音楽空間に満ちている淡いゆらめきの正体は、瓢箪の風箱から高く突き出た葦パイプの尖端に、伝統紋様が描かれた変声カップを備える、プルン(グ)と呼ばれるマウスオルガンの響き。緩やかに上昇下降を繰り返す、ヒプノティックなトリップ感覚に満ちた有機的シークエンスの連なり。森の精霊に捧げる祈りの詩を交えた演奏も。人類音楽遺産! LISTEN |
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Ou Bien
古典や演劇の伝統、多民族的な都市の風土、そこにメランコリックで何処かお伽めいた乙女の詩心と80年代の創造的なDIYマインドが反応してるミニマル室内楽の名盤を残した、再評価著しい仏のグループL'Empire Des Sonsの首謀者のひとりであり、仏逸脱音楽史のなぞなぞブラックホールFille Qui Mousseのメンバーでもあった、異能打楽器奏者Dominique Lentinが率いたグループの86年作。ファンクネスとエレガンスが同居する軽妙洒脱な脱臼グルーヴずらり。Ferdinand Richard(ex Etron Fou Leloublan)のプロデュースに加えて、逸脱ポップの殿堂AYAAのリリースとくれば名盤間違いなし。大推薦盤! LISTEN |
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Hier & Als Auch
John AbercrombieらECM所縁のギター奏者たちの空間的アプローチ、Derek Bailyによる非イディオマティックな自由即興の探究、ジャズにおけるPaul Bley/Jimmy Giuffreの独創性、その他もろもろから得たインスピレーションをもとに独自の演奏スタイルを追求し続ける、ドイツのギター奏者Andreas Willers。最初の単独作品となる81年作。馥郁と余韻を燻らせるソウルフルな爪弾きから、正体不明の軟体生物眺めてる気分の脳みそマッサージ系まで、イメージ揺さぶるギターの独演全8曲。端々に滲むユーモアと歌心に、同じくドイツのギター奏者Hans Reichelを想わせる味わいも。大推薦盤! LISTEN |
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Chronophagie
フランスのBaschet兄弟によって50年代に発明され、60年代にかけて、音楽、美術、舞台、映画等様々なシーンで唯一無二の存在感を放って珍重された、金属製の音響彫刻Structures Sonores。極めて難しいとされるこの楽器(?)の演奏法を確立した巨匠Jacques Lasryと共に録音され、初めて国際的に流通した69年の出世作。タブラを演奏しているのは、仏Futura Recordsの国宝級際物音楽コレクションのなかでも最難関盤となっている奇盤『Tacet』で知られる、怪人Jean Guérin。ぼんや〜り揺れ動くアブストラクトな光の印象に覆われた、脳内辺境奥地へと続く異界サウンドスケープ二編を収録。大推薦盤! LISTEN |
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Box
倒錯的なハードコアエレクトロサウンドとブラックレザーのロングコートに包帯フルフェイスという出で立ちで異彩を放ち、ミニマルシンセ/エレクトロ進化実験の前線地であるベルギーに在って、最も強い影響力を持つレジェンドとして現在もカルト的な人気を誇るグループKlinik。Dirk Ivens(aka Dive)とMarc Verhaeghenの絶頂期編成で録音され、LP3枚+LP大ブックレット+テクスチャーボックスという超豪華な仕様で発表された90年作。EBM的身体感覚を超えて深層マインド深くに差し込んでくる覚醒されたボディビートの応酬。磨き抜かれた過剰の美学に圧倒される全19曲。家宝にどーぞ。 LISTEN |
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Music of Oceania - The Abelam Of Papua Niugini
人類音楽遺産級の名盤が揃う独Musicaphonによるオセアニア音楽探訪シリーズの一枚。ドイツの調査団によって78年から83年にかけて行われた調査から編集された、ニューギニア島北部に住むアベラム族の音楽をまとめた一枚。アベラムの男たちが威信をかけて栽培に取り組む、信仰のシンボルであり、収量や品質が社会的権威に直結する最重要主食であるヤムイモの収穫儀礼のための音楽をはじめ、独自の祖霊信仰に関連する貴重音源ずらり。濃密な森の息づかいに映える男の独唱は、高度に発展したアベラム芸術の粋を集めて建築されるコランボと呼ばれる精霊の祠で行われる夜更けの儀礼の一幕。大推薦盤! LISTEN |
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Locales For Ecstasy
シュルレアリスムなどの前衛芸術、ブルーズやフォークといった米南部の伝統音楽、身の回りの自然環境等に着想を得た、自由奔放な即興実験に取り組むアラバマ州タスカルーサ発のコミュニティーの中心的存在である、ヴァイオリン奏者LaDonna Smithとギター奏者Davey Williams。良作が並ぶ両名の自主レーベルTrans Museqから発表した、バンジョー奏者Cinnie Cole(ex The Worlds Of Love)を迎えた編成による87年作。自ら"フロントポーチミュージック"と呼ぶ、くつろいだタイム感とピースフルなバイブスに満ちた軒先爪弾きスタイル。スリーヴアートもいい感じ。大推薦盤! LISTEN |
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End Beginnings
プロテストアートの最前衛と口承文芸の伝統を結ぶ、反アパルトヘイト闘争を導いた孤高の声Lesego Rampolokeng。南ア共和国に於ける最初の白人による反アパルトヘイトポップグループとも云われる、作曲家/サウンドデザイナーWarrick SonyによるグループKalahari Surfersと発表した92年作。これが、現在まで続く南ア地下音楽史で最も重要とされるこの協働関係の最初の成果。試聴は、深く沈み込む催眠的なベースループにのせてトーキングスタイルの詩が木霊するゴシックダブ『Tapeworms』から。前作では配布と所持が正式に禁止されたKalahari Surfersですが、本作は無事自国からリリース。大推薦盤! LISTEN |
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Jason Roars - The Works Of Famous Black Poets
Larry Neal、Askia Muhammed Toure、Kimako Barakaといったブラック・アーツ・ムーブメントを主導した著名人をはじめ、無名の詩人や作家が残した黒人詩をフィーチュアしたポエトリージャズの隠れた名盤。ペンシルベニアのローカルレーベルに残された71年の一枚。作曲は、Khan Jamalとのアブストラクトジャズ傑作『The River』で知られる、フィラデルフィアを拠点に活動したヴィブラフォン奏者Bill Lewis(ex The Arpeggio Jazz Ensemble)。ブラックコンシャスネスに色濃く染め抜かれた濃密なグルーヴに打たれる全10曲。社会運動の熱気と陶酔がダイレクトに投影されたサイケデリックな音像もすごい。大推薦盤! LISTEN |
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Genggong, Balinese Jews' Harp Orchestra
蛙と人間の少女を主人公にしたバリ伝統の舞踏劇に登場する、椰子の一種から作られる口琴ゲンゴンの集団合奏。丸ごと博物館に収蔵したい世界有数の民族音楽コレクション"ワールドミュージックライブラリー"から97年に発表された現地録音盤。世界でも珍しい口琴合奏のなかでも、ゲンゴンの合奏は鳴き交わす蛙の姿がイメージされているという超珍種。笛、太鼓、竹筒琴を交えた変則ガムラン編成に、高感度マイクが捉えた虫の音も加わって里山サイキックなトリップ感覚。さらに、より太い声で鳴く大型のヒキガエルをイメージしているという、壊れたハーモニカみたいな音をだすウングンなる口琴の合奏も。世界はひろい…。 LISTEN |
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Zwei Quintette - Two Compositions By Rudiger Carl
アコーディオンを用いた拡張的演奏の技巧、古典と現代/作曲と即興の境界を無効化する無軌道な好奇心、ダダイスティックな態度に貫かれた不遜なユーモアのセンスでもって、つわもの揃いのドイツ即興シーンにおいて唯一無二の存在となっている鬼才。Stephan Wittwer、Jay Oliver、Irene Schweizer、Phil Wachsmannを迎え、FMP主催の即興道場"Workshop Freie Musik"において録音された88年の二枚組。屈折した歌心と反様式的な優美さに満ちた演劇的パフォーマンスを堪能したい『Count』、アブストラクトな陰影の空間が浮かび上がってくる『Whirls』の長編二編。掛け値なしの傑作。 LISTEN |
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Tellus #15 - The Improvisors
カセットメディアそれ自体をアートフォームとして捉える手法も含めて、80年代地下カセットカルチャーを象徴する最重要アーカイヴとして珍重されている、NY下町発のオーディオカセットマガジン『Tellus』。 The Rouletteで三日間に渡って行われた伝説のイベント『Stephanie and Irving Stone Festival of improvisors '85』から編集された15号。Christian Marclay、Tom Cora、Fred Frith、Bill Frisell、John Zornら、NY下町を拠点に活動する一線の演奏家たちが、編成をローテションしながら繰り広げる五感六感総動員の即興ミーティング。Anthony Colemanの荒ぶるオルガンづかいから試聴どぞ。大推薦盤! LISTEN |
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Des Pas Et Des Mois
ターンテーブルと他人のレコードを使った実験に80年代から取り組む、カナダの異能ターンテーブルづかいMartin Tétreault。北米におけるロック解体の最前線であるケベックシーンを先導する鬼才René Lussierが参加した90年作。他人のレコードをぶった切ってくっつけた継ぎはぎレコードの寸断ループ。一見全く無関係な音源(カーネギーホールのムード楽団とソビエトの合唱団とか)の互換性が露わになったり、そこにギターやサックスの即興的応酬が加わったりと全編とってもスリリング。スクラッチノイズをビートに転用するお得意の技も冴えまくり。インサートには継ぎはぎレコードの解説図も。大推薦盤! LISTEN |